海外の高度人材の受入れ

外国人関連の新聞記事

日本は専門知識を持つ高度人材に原則5年の在留資格を与え、条件を満たせば永住権を取得できる制度を設けています。現在もそうですが、今後より一層、高度人材の獲得が難しい状況になっていきます。

そのため、各国とも高度人材に働いてもらい、定着できるような施策を実施しています。

今回、高度人材の日本での動きを2件紹介します。

 

【1】金融人材獲得へ税優遇を

*2020年7月29日:日本経済新聞

自民党の外国人労働者等特別委員会は、高度人材を呼び込む税制優遇策を検討しています。

香港国家安全維持法の施行で、金融分野の外国人が香港から他国へ流出する動きを念頭にしています。

世界では、金融とIT(情報技術)が融合する「フィンテック」や高度なデータ保護が可能なデジタル技術「ブロックチェーン」の構築が進んでいます。これらの分野の優秀な人材は各国の取り合いになっています。日本国内に専門知識を持つ外国人材を増やせば国際競争力を高めることができます。

日本は、専門知識を持つ高度人材に原則5年の在留資格を与え、条件を満たせば永住権を早期に取得できる制度を設けています。しかし、重い税負担複雑なビザ取得の手続きなどの課題が指摘されています。アジアの各国の所得税率を次に示します。

中国は、ビジネスで外国人が集まりやすい地域を限定して高度人材の所得税を軽くする措置も講じています。

政府は、7月17日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に国際金融都市構想を盛り込みました。特別委員会は所得税の減税に加え、金融人材が働く企業を誘致するために法人税の減免も政府に要請し、人材獲得を後押ししています。

日本、遠い金融立国 ~税制の優遇に慎重論~

上記のように「自民党の外国人労働者等特別部会」では、専門知識を持つ外国人材に所得税の面での優遇を提言しましたが、その後の政府内で異論が噴出し、修正作業が行われているとのことです(8月18日:日本経済新聞)。

もともと業種を絞った優遇策は公平性を大前提とする税の世界ではなじみにくく、特に金融人材については「金持ち優遇」との見方がつきまといます。

税制以外に他国と比べて魅力がない点

家族以外の帯同を1人しか認めない

・家政婦と運転手をそれぞれ雇う普通の生活が送れない

・家政婦が自身の子どもを連れて来るのも難しい

魅力的な教育機関が日本に少ない

 

 水面下では、在留資格の問題も含む総合的な政策パッケージを検討する首相官邸主導のチームが発足し、省庁横断の議論も始まっているとのことで、今後の推移を見守る必要があります。

 

 

【2】インドのIT人材の採用を支援 ~企業と技術者をつなぐ~

*2020年8月13日:日本経済新聞

「NEC」と人材サービスの「パーソナルキャリア」は、インドのIT(情報技術)人材を日本企業が採用しやすくするサービスを始めるとのこと。

NECが開発したスマートフォンのアプリを通じて人材が必要な各社が技術者に直接できる構成になっています。日本企業への就職希望者にインドの「ハッカーアース社」の技能試験を受けてもらい、この試験結果や学歴・職歴をアプリに登録します。

アメリカのトランプ政権の「H1Bビザ」発給の厳格化で、この就労ビザを多く使うインドの技術者がアメリカで働きにくくなっていて、日本での採用の可能性が高まっています。

両社は8月中に試用サービスを始め、2020年度中に本格的なサービスを展開する計画で、3年間で約2千人の採用成立を目指すとのことです。

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