外国人の不法滞在の状況:2021年7月1日時点

出入国在留管理庁(入管)から2021年7月1日時点の「外国人の不法滞在の状況」が公表されていますので主な点を紹介します。

入管では、外国人の入国日と「在留の有効期日」を把握していますので、在留期限を過ぎて国内に留まっている外国人を「不法滞在」と判断することができます。

これまで、外国から呼び寄せる在留資格の取得申請の中で、日本での在留期限を数日オーバーしていただけで、「不法滞在」があったと判断され、申請が不許可になった事例があります(事実を再調査して不法滞在を認め謝罪をすることで、再申請は許可になりました)。

外国人の方、外国人を雇用している企業は、在留カードをよく確認して、不法滞在にならないように気を付けて下さい。

出入国制限が緩和されると分かりませんが、コロナ禍で帰国が難しいという理由で在留期間の延長も認められる場合もありますので、不法滞在にならないように早めに入管と相談して下さい。

在留期限を守って、一旦、母国に帰って、出直すのも選択肢としてあります。

 

 

公表資料から読み取れること

不法滞在の主な原因は次の4点と推察されます。

1 主に観光目的の「短期滞在」で入国し、そのまま日本に不法滞在。

*最初から日本に不法滞在の目的で入国したと思われます

2 技能実習生が実習先企業から失踪して、不法滞在。

3 留学生が就職が決まらず、または学費未納等で退学したが、そのまま不法滞在。

4 日本人と離婚した外国人が定住者等に変更できなくて、不法滞在、特に男性。

 

 

不法滞在の国別の状況

2018年からの不法滞在者の国籍別の推移を示します。コロナの影響で来日する外国人が減ったことにより、全体的には減少しています。特にベトナムの減少が大きくなっています。

2018年時点では、ベトナムは、韓国、中国、タイについで4番目でしたが、本年(2021年)の1月では、最も多くなっています。ただし、7月時点では韓国に次いで2番目です。

2021年7月時点の国別の割合を示します。

 

不法滞在の在留資格別の状況

2018年からの不法滞在者の在留資格別の推移を示します。「短期滞在」から不法滞在に至ったケースが全体の約64%を占めています。短期滞在は観光目的で入国が多いので、観光と偽って入国し、在留期限(ほとんどが3ヶ月以内)が過ぎてもそのまま日本に滞在するケースと推察します。上記の国別や日本へのこれまでの旅行者数から、韓国からが最も多いと思われます。

技能実習生は、実習先から失踪し、そのまま行方が分からなくなったケースと推察され、コロナ禍で入国数が減ったことと働く場所が減ったことにより減少したと思われます。

留学生は、卒業して就職ができないまま滞在、あるいは退学して帰国しないで行方が分からなくなったことが考えられます。

技能実習生や留学生はベトナムからが最も多いので、国別ではベトナムが多いと判断できます。

上記のコロナ禍の影響で入国数が少なくなったのが減少の主原因と思われますが、取り締まりの強化の効果の面も寄与していると思われます。

 

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