新年度に向けた外国人材活用に関する動き(1)

代表者ブログ

技能実習、特定技能、高度人材などの就労に関して、留学に関して、国際結婚に関して、2020年からの2年間、新型コロナウィルスの感染拡大により、様々な影響が出ています。

3月に入り、外国人の新規入国が再開され、新年度に向けて外国人材の活用に関して、新たな動きがでています。

この2020年3月に、日本経済新聞で外国人材に関して掲載された記事をまとめて紹介しコメントを付記します。

記事を分類すると次の5項目に集約されます。

(1)外国人の新規入国の開始

(2)外国人労働力への期待

(3)外国人の犯罪

(4)外国人の子どもの教育:別記事で報告

(5)外国人の人権擁護:別記事で報告

 

 

 

【1】外国人の新規入国の開始

国内の企業や学校(大学・専門学校・日本語学校)、海外からの声(入国待ちの方々、日本に関係する外国企業など)などにより、観光目的等の短期滞在を除き、3月から新規の外国人の入国が可能になりました。

出入国在留管理庁の調べで、在留資格の事前認定を受けながら来日できていない外国人は、2022年1月4日時点で約40万人です。在留資格別では、「留学が 152,000人」「技能実習が 129,000人」です。

1日当りの入国の受入数は「3,500人」でしたが、その後順次増やして、「7,000人」枠にしています。また、入国時の待機日数もPCR検査結果、ワクチンの接種状況により緩和されています。更に留学生は、5月末までに、早期の入国を希望する約10万人を、平日に多い航空機の空席を活かして1日あたりの入国者数の上限を7,000人枠の対象にしないで入国させる策も実施しています。

一方、日本の学校では、急激な入国数の増加により、宿泊場所の確保に支障が出るなどの問題がでているところもあります。

国内の事業者、特に、介護、製造業、建設業、農業などでは深刻な人手不足の状態で、入国待ちの技能実習生や特定技能人材が多くいます。この方々が順次、入国してくると、至るところで問題が発生することが予測されます。

 

 

【2】外国人労働力への期待

 

外国人労働力「674万人」必要に

国際協力機構(JICA)などは、政府の目指す経済成長を2040年に達成するために必要な外国人労働者が、現在の4倍近い「674万人」に上るとの推計をまとめています。

アジア地域からの人材が期待されていますが、自国の経済成長による国内の就労機会の増加や日本の魅力の低下などで日本に来る外国人が減少し、その結果、42万人の労働力が不足すると分析しています。

日本は、コロナ禍の水際対策の結果、他の国に比べて外国人材の入国が抑えられ、そのため、日本に来たい方が他の国に行ってしまうケースが増え、これにより、今後、長期にわたって日本で就労を希望する外国人数が設定よりも少なくなることが予測されます。

特定技能の受入れ本格化

先に示した外国人の入国緩和により、特定技能人材の受入れが進むことが予測されます。

特定技能は2019年に設けられた在留資格で、技能試験や日本語試験の合格などを条件に人手不足が深刻な14業種で就労が認めれています。

特に人手不足が深刻な介護分野では特定技能制度が期待され、大手の介護業者は現地で養成学校を設立したり、現地の関連の学校と提携したりして、優秀な人材の確保を行ってきました。

その教育を終えた特定技能人材を日本で受入れようとした段階で、コロナ禍による入国制限が行われました。

今回の入国緩和により、順次、介護業界に特定技能人材が働くようになってきます。今後は、入国した特定技能人材がいかに日本の生活に慣れ、職場に定着させられるかが課題になります。

 

当社の特定技能の取組みについてはこちら

 

 

【3】外国人の犯罪

外国人の犯罪が6年ぶりに減少

2022年3月25日の記事で、2021年に全国の警察が摘発した来日外国人(永住者らは除く)は、前年に比べ 1,079人減って 10,677人、減少は6年ぶり。

国籍別の検挙人数を示します。国籍別では、ベトナムが最も多く、次いで中国で、この2ヶ国で約60%を占めています。

次に在留資格別の検挙人数を示します。「技能実習」が2年連続で最も多く、次いで「留学」の順になっています。ただし、新型コロナウィルス感染拡大の影響で「短期滞在(ビジネス、観光など)」、「留学」の絶対数が減少したこともあり、このことが犯罪数の減少につながっています。

犯罪で多いのが、刑法犯では窃盗が多く、最近はオレオレ詐欺の受け子に利用されることもあります。特別法では、入管難民法違反、特に不法滞在や不法就労での摘発が多くなっています。

外国人の犯罪の原因は、外国人にある場合もありますが、多くは日本人にも問題があります。保有の在留資格では働けないのに働かせたり、ひどい場合は、在留資格が喪失している、不法滞在を承知で働かせている場合もあります。

また、外国人が失踪になるのは、長時間残業、給料の未払いなど、日本の企業に原因がある場合もあります。

 

資格外就労、派遣先も責任

老舗の食品製造メーカーが、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで書類送検されました。

人材紹介会社から派遣された外国籍の数人について、保有の在留資格が技術者や通訳などを対象とする「技術・人文知識・国際業務」であると知っていながら、工場で食品製造の作業をさせた疑いが持たれています。

採用担当の社員は調べに対して「違法と分かっていた。人手不足解消のためだった」と供述しています。

これまで、人材派遣会社が摘発されることはあっても派遣先まで摘発されることはほとんどなかったとのことですが、今回は人材派遣会社を隠れみのにして責任逃れを続けてきた派遣先を問題にしました。

今後、更に人手不足が進む中、今回のようなケースが増えてくると思われます。出入国管理管理庁や警察庁も状況は認識しているので、今後更に摘発が増えることが予測されます。

 

 

 

2022年4月からは、入国が緩和され、今後、多くの外国人材が入国して日本で働くことになります。それに伴い様々な問題が生じます。

次回は、「外国人の人権擁護」と「外国人の子どもの教育」に関して紹介します。

 

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