新年度に向けた外国人材活用に関する動き(2)

代表者ブログ

技能実習、特定技能、高度人材などの就労に関して、留学に関して、国際結婚に関して、2020年からの2年間、新型コロナウィルスの感染拡大により、様々な影響が出ています。

3月に入り、外国人の新規入国が再開され、新年度に向けて外国人材の活用に関して、新たな動きがでています。

この2020年3月に、日本経済新聞で外国人材に関して掲載された記事をまとめて紹介しコメントを付記します。

記事を分類すると次の5項目に集約されます。

(1)外国人の新規入国の開始

(2)外国人労働力への期待

(3)外国人の犯罪

(4)外国人の子どもの教育

(5)外国人の人権擁護

(1)~(3)は前回紹介していますので参考にして下さい

 

 

 

【4】外国人の子どもの教育

日本で技能・技術を学ぶことを目的とする技能実習などと異なり、大学卒業者が中心の「高度外国人材」や「日系人」らは配偶者や子どもの家族の帯同が認められています。

年々外国人材の活用が増えて、子どもの来日も増えてきており、働く外国人材の日本語能力だけでなく「外国人の子どもの日本語教育」も重要になります。

外国人の子どもの多くは、日本の小・中学校で学び、その後、高校へ進みます。まずは、小・中学校の段階で、きちんと日本語を習得することが必要です。

 

不足する日本語の教師

日本では、2014年度に小・中学校で授業として日本語を教える仕組みを設けていますが、実際に授業を受けているのは、日本語の指導が必要な子の約7割に留まっています。

文科省は、2026年度までの10年計画で、対象児童生徒18人につき1人の割合で教員を追加配置していますが、「足りない」という学校が多いとのことです。

公立小中学校を運営するのは自治体で、小規模な市町村が多言語で日本語の指導体制を整え、子ども一人ひとりに対応するのは難しい状況です。

 

外国籍の1万人が不就学の可能性あり

外国籍で義務教育段階の年齢の子ども「133,310人」のうち、7.5%にあたる「10,046人」が不就学か、就学していない可能性があることが文科省の全国調査で示されています。前回2019年の「19,471人」の約半分に減っています。自治体による就学状況の把握が進み、対応を行ったことによります。

文科省によると、外国籍の子どもに義務教育を受けさせる義務はなく、希望する場合は国際人権規約などを踏まえ、日本人と同様に小中学校で受入れます。

就学義務がないことから、子どもの氏名と就学状況を記載する「学齢簿」に外国籍児を記載しなく、実態把握が進んでいない自治体もあります。

 

今後の対応

外国籍の子どもの教育に関して、日本の義務教育の制度を使うことに対しては賛否両論があるかと思います。

高度人材で働いている方は、長年日本で働き、永住資格を取ったり、帰化して日本国籍を取得される方も今後更に増えていくと思われます。

アメリカやオーストラリアなどは移民が多く、外国出身の児童生徒向けに英語を授業で教えたり、専門の施設で集中的に指導したりするシステムがあります。

日本に多くの人材を送り出しているアジア各国でも今後若年人口の減少が見込まれるので、他の国と労働者の争奪戦となる可能性があります。

外国出身の子どもが十分な教育を受けられずに能力をのばせなければ、日本に来る魅力が薄れていきます。

このため、外国人材を活用していきながら、その人材の子どもの教育体制も整備していく必要があり、それが将来的に日本の国力を高めることになります。

 

 

 

【5】外国人の人権擁護

 

人材獲得へ環境整備

トヨタ自動車などが、外国人労働者を対象とする相談・救済機関を設置します。

ビジネスでの人権侵害防止に対する関心は国内外で高まっていて、取引先を含めたコンプライアンス(法令順守)の徹底が求められています。

相談しやすく安心して働ける環境を整備して、今後の外国人材の獲得につなげる狙いもあります。

 

トヨタなどが新たに設置する機関は、電話やメール、専用アプリのチャット機能で相談を受け付けることを想定しています。地域でのトラブルや病気・妊娠、メンタルヘルスなどにも対応し、外国人が気軽に連絡する窓口を目指します。

国内の外国人労働者は約170万人で、多国籍化が進んでいて、法律や手続きに詳しく多言語対応ができるスタッフを確保することが難しいので、多くの企業が費用を分担して、相談機関を設置することになりました。

 

 

2022年4月からは、入国が緩和され、今後、多くの外国人材が入国して日本で働くことになります。それに伴い様々な問題が生じます。

今回取り上げた「外国籍の子どもの教育」「外国人の人権擁護」の面は、今後、ますます重要性を増します。

今後の人材確保という観点からも、外国人労働者が安心して働ける環境や相談しやすい仕組みづくりは欠かせません。

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